減圧弁,フート弁,チャッキ弁,水栓,バタフライ弁,ゲートバルブ,定水位弁等-種類,構造,用語

 

安全逃し弁/逃し弁/真空逃し弁



バルブ用語において、”(1)名称に関する用語”の分類の中で、”(l)圧力逃し弁”に分類されている用語のうち、『安全逃し弁』、『逃し弁』、『真空逃し弁』のJIS規格における定義その他について。

主として配管に用いられるバルブ(弁)に関して、バルブの名称(減圧弁、チャッキ弁、フート弁等)、バルブの形式(構造、弁箱、弁体、弁座、作動等)、共通事項(特性、流れ、寸法等)などについて規定しているバルブ用語(JIS B 0100)において、”(1)名称に関する用語”の分類の中で、”(l)圧力逃し弁”に分類されているバルブ用語には、以下の、『安全逃し弁』、『逃し弁』、『真空逃し弁』などの用語が定義されています。

バルブ用語(JIS B 0100)
⇒【(1)名称に関する用語 > (l)圧力逃し弁 】


分類: バルブ用語 > (1)名称に関する用語 > (l)圧力逃し弁

番号: 11116

用語: 安全逃し弁

定義:
バルブの入口側の圧力が上昇してあらかじめ定められた圧力になったとき自動的に弁体が開き、圧力が所定の値に降下すれば、再び弁体を閉じる機能をもつバルブ。
備考1.
公称吹出し量を排出する能力をもつ。
備考2.
主として圧力容器及び配管系統に使用され、用途によって蒸気、ガス及び液体にも使用される。

対応英語(参考):
safety relief valve

慣用語(参考):


分類: バルブ用語 > (1)名称に関する用語 > (l)圧力逃し弁

番号: 11117

用語: 逃し弁(※1)

定義:
バルブの入口側の圧力が上昇してあらかじめ定められた圧力になったとき自動的に弁体が開き、圧力が所定の値に降下すれば、再び弁体が閉じる機能をもつバルブ。
備考1.
公称吹出し量を排出する能力をもつ。
備考2.
主として液体の装置に使用される。
逃し弁
逃し弁

対応英語(参考):
relief valve

慣用語(参考):


分類: バルブ用語 > (1)名称に関する用語 > (l)圧力逃し弁

番号: 11118

用語: 真空逃し弁

定義:
装置内の圧力が所定の真空度を超えたとき自動的に弁体が開いて流体を導入し、装置内を所定の真空度に保持するバルブ。
真空逃し弁
真空逃し弁

対応英語(参考):
vacuum relief valve

慣用語(参考):


(※1)
逃し弁に関連するJIS規格には、以下などがあります。

JIS B 8414
温水機器用逃し弁

JIS F 0504
機関部逃し弁の装備及び設定圧力

JIS B 8414(温水機器用逃し弁)では、最高使用圧力100kPa以下、又は200kPa以下の温水用熱交換器に用いる温水機器用逃し弁について規定されています。
この規格は、労働安全衛生法に基づく労働省令ボイラー及び圧力容器安全規則の規定外の給湯及び暖房用温水ボイラの膨張水を排水し、温水用熱交換器の缶体内圧力を一定圧力以下に保つために用いる温水機器用逃し弁の安全性と信頼性を確保することを目的として制定されています。
この規格で用いられる用語の意味として、以下などが定義されています。

a)吹き始め圧力
入口側の圧力の上昇によって、出口側から吹き始めたときの入口側の圧力
b)吹き止り圧力
入口側の圧力が降下し、水の吹き出しが止まったときの入口側の圧力

また、温水機器用逃し弁の構造は、以下の図に示すような構造のもので、作動が確実であり、かつ、耐圧性能及び耐久性能をもち、容易に破損・変形・水漏れなどがあってはならないものと既定されています。
温水機器用逃し弁の構造図(例)
?.調節ばね
?.ダイヤフラム(ダイアフラム)
?.弁箱
?.手動レバー
温水機器用逃し弁の構造図(例)